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VDP上映作品アーカイブ
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この乱雑な世界に抗って
本作品は、マレーシアの複雑な政治的・社会的状況を背景に芸術表現の核心を掘り下げ、深く内面的でありながら視覚に訴える短編ドキュメンタリーである。マレーシアのアーティストたちの語りに耳を傾けると、そこには生き生きとした会話や彼らの飾らない姿があり、混沌として不確実性に満ちた世界で表現者であることの本質とその目的を理解するための探求に観客を誘う。- 国
- マレーシア
- 監督
- オウ・シーウィー
- 時間
- 26分17秒
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笑いごとじゃない
著名な政治風刺漫画家ウー・ペーテインの深い洞察力を映し出す本作品は、風刺という芸術を通して人々の心を揺さぶる。1996年に録音されたまま眠っていた一連の音声テープを使い、ミャンマーの激動する政治情勢と風刺の歴史を掘り下げる。この作品は社会を映す鏡としての報道の自由と政治風刺漫画の意義を表明するものでもある。- 国
- ミャンマー
- 監督
- ペーマウンサメ
- 時間
- 31分
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人は地に、ワニは水に
ワニと人間は、津波の危険がある地域で生活の場を共有して、互いに相手を警戒しながら暮らしている。本作は、地元の古文書、民話、神話に残された古い知識を再発見し再解釈する旅に誘う示唆に富んだドキュメンタリー映画である。過去の言説と現代の生態学的理解の複雑な関係を考察し、それらが現在の環境問題にどのような貴重な洞察を提供しうるかを明らかにする。- 国
- インドネシア
- 監督
- タウフクラフマン・キフ
- 時間
- 18分
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くにを離れて歌う歌
「くにを離れて歌う歌」はポルトガルの首都リスボンで働くフィリピン人女性たちのグループにきめ細やかに焦点を当てている。彼女たちは唯一の休日である日曜日に集まって昼食を共にする。異国での生活のこと、家政婦やベビーシッターとしての仕事のこと、遠く離れた家族のこと、さらにはフィリピンの今は亡き独裁者の息子であるフェルディナンド・マルコス・ジュニア(ボンボン・マルコス)大統領への熱心な支持まで、話題は幅広い。本作品は、歌と会話を通じて彼女たちが世界をどのように見ているかを示すと同時に、フィリピンが抱える母親たちの深いトラウマをも映し出している。- 国
- フィリピン
- 監督
- インシャラー・P・モンテロ
- 時間
- 26分
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ドラム・レボリューション
『ドラム・レボリューション』は、ミャンマーの政権を掌握した国軍がクーデター後に行った冷酷な殺人を証言している。このドキュメンタリーは、市民社会が立ち上がって抗議した経緯をありのままに語り、団結して軍政に公然と抗議した「ドラム・レボリューション」という団体に焦点を当てる。2021年3月初めにヤンゴンとミャンマー 全土を襲った混乱を現地から批判的に振り返る。- 国
- ミャンマー
- 監督
- サイチョーカイン
- 時間
- 25min
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心の破片
ミャンマー東部のカヤー州の紛争地域では、女性や少女たちの生活は安全から程遠い状態にある。見る者を引き込むこの短編ドキュメンタリーはキンサンウィンの初監督作品である。監督は自分自身および自分と同じ村の出身の女性のトラウマを取り上げ、ミャンマー社会で女性に対する暴力を覆い隠す沈黙を破ろうとしている。- 国
- ミャンマー
- 監督
- ナン・キンサンウィン
- 時間
- 12min
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8月の手紙
VDP作品募集の知らせがもたらされたのは、ある映画作家が彼女の父親の命日を追悼するとともに甥の誕生日を祝っていた8月のことだった。彼女は別の映画作家に声をかけ、コロナが引き起こしたロックダウンという状況のもと、2人の共通言語である映像を使って「死と生」のテーマに思いを巡らせた。このドキュメンタリーは、2人の監督やその家族の私的な物語を織り混ぜながら、生と死の意味を静かに思い、今日のベトナムの現代的な生き方や家族の関係を映し出している。- 国
- ベトナム
- 監督
- マイ・フエン・チー(チー・マイ)&スアン・ハー
- 時間
- 26min
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リエンさんの造船所
リエンは一家の三代目当主にあたり、彼女が受け継いだ造船所では伝統的な木造船が作られている。メコン川沿いで100年近く続いているこの造船所は、激動の時代を幾たびも経験してきた。今日、メコン川沿いでは持続可能な発展が目指されるようになったが、それと同時に、都市が近代化するにつれて伝統的な価値観が失われつつある。このドキュメンタリーの焦点は、リエンと、造船所の存続をかけた彼女の努力にある。リエンはかつて自分が造船所を守るためにいかに奮闘したかを思い出す。映画は、回想によって彼女の人生に意義が与えられる様子を細やかに描く。労働者への思いやりを持った一人の人間、彼女と労働者の人間関係、そして彼女を信頼して生涯ついて来た労働者の様子が心に迫る。- 国
- ベトナム
- 監督
- グエン・トゥー・フオン
- 時間
- 30min
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黄昏
『黄昏』は、高齢者が疎外される現代マレーシア社会での伝統的な家族の価値観の崩壊を見つめたドキュメンタリーである。いずれ誰もが高齢になるが、2030年にマレーシアの65歳以上人口は15パーセントに達することが見込まれている。私たちがこの映画で見ることは、さほど遠くない未来の私たちの運命だろうか。本作では、馴染み深い快適な家庭や自分が育てた子供たちから引き離され、老人介護施設で自活を余儀なくされる急増する高齢者たちを丹念に追う。プチョン地区にある介護施設で見ず知らずの人々に囲まれて徐々に年老いてゆくのは、かつて父母や祖父母だった人々だ。この作品は彼らの物語を克明に描き、虐待・搾取やネグレクトの痛々しい物語を伝える。- 国
- マレーシア
- 監督
- リリー・フー
- 時間
- 22min
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紅酒鶏
「紅酒鶏」はマレーシアのヌグリ・スンビラン州、ブキット・プランドゥックに住むマレーシア人男性と結婚した、ベトナム人の花嫁、阿嬌 (アチャオ)を描いた作品。本作では、二人の関係とあわせて、アチャオが家庭内での自分の立場を思案する姿が焦点となっている。福州の伝統料理である紅酒鶏、それに家族と食事をめぐって物語が紡がれる。人と人との様々な関係のあり方に思いを巡らせる作品だ。- 国
- マレーシア
- 監督
- グレース・チュン・ライウイ
- 時間
- 16min
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父を想う
30年前、ジェニーがまだ小さな子供だった頃、彼女の父は家族の元を去り、軍事独裁政権と闘うビルマ人学生の運動に加わった。父は二度と戻らぬ人となった。現在、ジェニーは成長し、自分の家庭を持つ一人の女性となり、難民援助員として働いている。そんな彼女が革命家だった父の最後の消息をたどり、何十年も続くこの国の争いが、彼女の家族や、実に世代全体に及ぼした影響について考える。このドキュメンタリーは、1980年代後半の紛争の影響を受けながら、失った父親を探し求める娘の姿を細やかに描く作品だ。- 国
- ミャンマー
- 監督
- エー・チャン
- 時間
- 14min
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伴侶さがし
『伴侶さがし』は、高齢男性のバスリが再婚を願う気持ち、その期待と彼が向き合う現実についての物語だ。本作では、恋愛ものにありがちな、常に美しく完璧なものという理想世界の観念とは違う愛の見方が描かれる。シンプルで現実に即した愛情表現を描く本作は、親密さを示す単純なしぐさ、たとえば、新郎と新婦の言い争いや、彼らが自尊心から相手に本当の気持ちを伝えるのを思いとどまる様子などを取り上げる。この作品では、二つの別々の街で離れて暮らし、働く二人が抱える葛藤にも迫る。- 国
- インドネシア
- 監督
- ワフユ・ウタミ
- 時間
- 30min
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アルヤの絡まった髪の毛
このドキュメンタリーでは、もつれ髪(gimbal)のアルヤを娘に持つ農夫ストリスノの姿が描かれる。この作品は、子どもがもつれ髪になるのは、その子に祖霊がついているためだという民間信仰を丹念に描く。本作は、アルヤ一家の姿と、彼らが断髪儀礼を行うに至る過程、そしてその準備のために繰り広げられる交渉の様子を追う。儀礼をつつがなく終えたいと願うストリスノが娘の望みを叶えようと必死に努力する姿が感性豊かに表現される。- 国
- インドネシア
- 監督
- シディック・アリヤディ
- 時間
- 17min
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シンプル・ラブストーリー
『シンプル・ラブストーリー』は、現代ミャンマーに暮らすトランスジェンダー男性とトランスジェ ンダー女性との、あまりシンプルではない愛に迫ったドキュメンタリー作品である。本作はこのカップルが直面する葛藤を克明に描 き出し、彼らをビルマ社会が抱える問題の核心に据える。それはトランスジェンダーの人々が持つ違いを未だに受け入れないこの社会で、彼らがどのように自分たちの愛に折合いをつけるのかという問題である。- 国
- ミャンマー
- 監督
- ニン・パ・パ・ソー
- 時間
- 21min
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物言うポテト
「ポテト」という名の、障がいを持つカレン族の若い女性の物語。彼女は近所に住む既婚者にレイプされた。男は訴えられたが、婚外の性的関係を持った誘惑事件してうやむやにされた。しかし、固い意思を持つポテトと家族は、長い間口をつぐんで苦しんできた女性たちとこの事件を共有するため、真実と正義を求めて立ち上がった。- 国
- ミャンマー
- 監督
- セインリャントゥン
- 時間
- 22min
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あの夜
2016年9月2日にフィリピン・ダバオ市のロハス夜市で起こった爆弾事件の二人の生存者に、その後の生活を取材した。爆発で重傷を負った市場の露店商と、マッサージ中だった妻と息子を爆発で亡くしたトラック運転手の二人を中心に語られる。本作は、二人の生存者の悲劇から一年後の記録である。- 国
- フィリピン
- 監督
- ジェレミー・ルーク・ボラタグ
- 時間
- 20min
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叫ぶヤギ
「タイ南部の国境地帯は危険で恐ろしく、住むべきところではない、暴力に満ちた場所だ。」メディアはたいていこの地方をこのように紹介する。しかし、南部の国境地帯は、実際にはどのようなところなのだろうか。この作品は、女性同士のカップルの目を通じて、この地方についてのもう一つの見方にいざなう。- 国
- タイ
- 監督
- タンサカ・パンシッティウォラクン
- 時間
- 22min
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落ち着かない土地
ホーチミン市の新都市計画が進む2区の中にあるトゥーティエムとアンフー地区に、1000平方メートルもの土地を持つ74歳のホンさんは、幸運にも土地の収用を免れたが、彼女の5人の子供たちは土地を収用されてしまった。今、彼女の唯一の願いは、残された土地を自分と子供たちのために守り抜くことだ。- 国
- ベトナム
- 監督
- グエン・ティ・カーン・リー
- 時間
- 28min
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私たちは歌で語る
ある出来事を巡る真実を次の世代に伝える手段にはいろいろなものがある。歌を通して伝えることはその一つだ。ディアリタ合唱団は、1965年に自分たちが経験した出来事の真実を歌にする道を選んだ。その歌詞は、両親・友人や自然の美しさ、そして祖国への愛を謳いながらも、この歴史的な出来事の暗い側面を理解するための別の見方を提供する。- 国
- インドネシア
- 監督
- ドニ・プトロ・ヘルワント
- 時間
- 24min
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ラップタイ
この作品は、ラップ・カルチャーが現代タイ社会にどのように定着し影響を与えてきたかを紹介する。タイ文化とラップ音楽固有の伝統のシナジー(相乗効果)に焦点を当てた本作は、12人のタイ人ラッパーの物語を取り上げ、彼らが人生経験を通じて様々なスタイルで表現する独自の様子を紹介する。- 国
- タイ
- 監督
- チラカーン・サクニー、ウィチャユット・ポンプラサート、サルン・コーシットスックチャルーン
- 時間
- 25min
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コスプレイヤー
この作品は、ほとんど知られていないタイの軍服コスプレというサブカルチャーの世界を掘り下げる。軍服コスプレに魅了されコスプレ中心の生活になったいきさつを語る20代後半の青年Jumに密着し、タイ社会における軍服コスプレイヤーたちの姿を深く描き出す。作品を通じて、マンガ、テレビゲーム、映画が現代のタイ社会で“消費”される様をうかがい知ることができる。- 国
- タイ
- 監督
- インシワット・ヤモンヨン
- 時間
- 27min
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カンボジア・シアター
カンボジアでは伝統的なクメール演劇が衰退しつつある。観客が減っているだけでなく、その存在を知る人も少なくなってきている。この作品は演劇の伝統の維持と保護に携わる数少ないアーティストたちの情熱を伝えている。別の定職に就きながら、巡業の時期になると夜ごと集まって舞台を準備する人々の姿を感受性豊かに描く。- 国
- カンボジア
- 監督
- ソペアク・ムァン
- 時間
- 7min
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リトリト
15歳の少女リト/ Ritoは学校でいじめられ、中学1年生の時に学校をやめてしまう。この作品では、リトがコスプレを現実逃避の手段として、別人になったり空想上のキャラクターに変身したりするようになったいきさつが描かれる。コスプレを通じて友情が生まれ、社会との折り合いがつけられる様子に焦点が当てられる。社会の変化やコスプレの流儀がベトナムの都市社会に及ぼす影響を鋭く描いた作品。- 国
- ベトナム
- 監督
- グエン・ゴック・タオ・リ
- 時間
- 15min
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ザ・ファイター
この作品で紹介するのは、武術プンチャック・ドルという闘技と、そのリングに上がりたいと情熱を燃やすパティの物語だ。ベテラン格闘家のユディがパティや他の生徒たちのシラットを指導する。フリー・リング形式をとるプンチャック・ドルの競技は、力試しを望む格闘家たちを惹きつけるようになった。勝者も無ければ敗者も無く、無事を祈る特別な祈りだけが存在する中で、格闘家たちの日常生活におけるシラットの役割と発展を描く。- 国
- インドネシア
- 監督
- M・イスカンダル・トリ・グナワン
- 時間
- 26min
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密告
ドゥテルテが政権の座について以来、フィリピンでは、政府による麻薬撲滅キャンペーンのもとで横行する毎夜の人斬りが人々を恐怖におとしめている。このドキュメンタリーは、愛する息子をこの闘いで失ったある家族が経験する苦境を描き、現在進行中のフィリピンにおける政治危機を、ある個人の視点から赤裸々に描いている。- 国
- フィリピン
- 監督
- エドレア・カミール L. サモンテ、ニコール・パメラ・M・バレオ
- 時間
- 23min
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私たちのヤンゴン
甚大な変化を遂げつつあるヤンゴンをユニークな視角から映し出す。和をもって生きることは生きる技である。都市の魅力は、抗しがた<誘惑的である。ヤンゴンは、農村からの移民にとって皆で暮らせば安全な砦となる。詩の朗読と、都市ヤンゴンの風景映像を織り交ぜるユニークな手法で、このドキュメンタリーは、希望や願望にあふれる都市に住む多様な人々が、心のなかで抱く葛藤や忍耐を描いている。- 国
- ミャンマー
- 監督
- シン・デウィ
- 時間
- 28min
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ABCなんて知らない
カンボジアの首都プノンペンの路上のホームレスとして生きるある父子の姿を通して、彼らが抱える困難を 映し出すドキュメンタリー。よリ良い未来を切リ開くには教育が不可欠であることを示すとともに、ローン ・ ダラが息子を育てるために日々直面する試練をたどる。- 国
- カンボジア
- 監督
- ノム・パニット 、ソク・チャンラド
- 時間
- 22min
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黄昏の郷愁
このドキュメンタリーは、ガンバン ・ クロモンの演奏者であるゴーヨン氏が、自らの過去の栄光について思い起こす姿を繊細に描写している。一人の男性が音楽の保存のために一生を捧げた様子を取リ上げることで、現 代インドネシアが抱える伝統芸能存続の難しさを浮き彫りにする。- 国
- インドネシア
- 監督
- ファジラ・アナンディヤ
- 時間
- 23min
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しらさぎ
マレーシアのジョホールバルで水上生活を営む先住民セレタール人に関するドキュメンタリー。夫婦のアインとナシールを中心に、彼らが海から岸辺の村に移動したことが、ライフスタイルや生業にどのような影響を与えたかを映像で伝えている。急速な社会変化のなかで、コミュニティが柔軟性をもって対処し、不安定な未来に立ち向かう様子を描く。- 国
- マレーシア
- 監督
- ロー・ヨクリン
- 時間
- 23min
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ミスター・ゼロ
挑発的な執筆活動のため、精神疾患の疑いをかけられた作家・翻訳家Bundit Aneeyaの物語。過去3度にわたりタイの不敬罪にあたる刑法第112条で告発されている彼の作品や人生を、深く掘り下げて紹介する。- 国
- タイ
- 監督
- Nutcha Tantivitayapitak
- 時間
- 30min
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鉱脈
採掘所を舞台に、ヒスイの採掘を行う労働者が直面する危険に焦点を当て、ミャンマーのあまり語られることのない現実を描く。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Htet Aung San, KO JET, Phyo Zayar Kyaw
- 時間
- 31min
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60日
ミャンマーの教育改革法案をめぐる学生対政府の対立のさなか、60日間の休戦期間が2014年11月17日に提示された。ミャンマーの教育の歴史において、教育改革にむけて重要な一歩となったこの運動に関わった学生たちのインタビューを含みながら探求した作品。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Htut Ye Kyaw, Sett Paing Aung, Pyay Maw Thein
- 時間
- 31min
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母と息子
1988年、ミャンマーの民主化運動に参加した息子をもつ1人の母親。より開かれた社会のために闘い、彼らがはらった様々な犠牲を思い出す。彼女の体験は、ミャンマーの多くの家族の苦悩を反映するとともに、政治活動が犠牲を伴うものだということを私たちに知らしめる。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Thwe Myo Nyunt
- 時間
- 17min
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森に生きる女たち
マレーシア、サラワク州のボルネオ熱帯雨林は、産業・土地開発のための伐採により消えつつある。カヤン人とプナン人の女性たちは、この人工的な破壊とそれに伴う気候変動の影響により危険にさらされている。気候変動についての対策が、彼女らの性と生殖に関する健康と権利をどのように守れるかを対話から模索する。- 国
- マレーシア
- 時間
- 15min
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我が政治人生
ユー・ティン・ソーは、若かりし頃にアウンサンスーチーのボディガードとして自らの青春を捧げ、政治活動に勤しんできた。長い間苦労をかけた妻と家族のために、活動から身を引くことを決断するが、それでも地元の人からの相談事は断れずに、法律相談にのってしまうのであった。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Soe Arkar Htun
- 時間
- 20min
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私の足
ミャンマーのカヤー州では、60年以上に渡り異なる民族の武装勢力が独立を求めてミャンマー軍と戦ってきた。敵味方の区別なく、年間約100足の義足を退役軍人たちに提供している退役軍人による義足の作業場に焦点を当てる。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Khon Soe Moe Aung
- 時間
- 16min
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儚さ
マレーシアのサバ州に住むインドネシア人家族の生活を、厳しい生活の中でも歌手になるという夢を持ち続ける12歳の少女ニルワナの視点から描く。- 国
- マレーシア
- 監督
- Bebbra Mailin
- 時間
- 9min
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ジウおじいちゃんへ捧ぐ
ハノイ市内の騒がしい路地の小さな一角、質素な家で素朴な生活を営む老人ジウの日常生活を描く。ジウは1960年代半ばに国連難民高等弁務官事務所でフリーランスの通訳者として働いていた野心家であり、懸命に好きな本を翻訳してきたが、その本を出版しようと試みたことは一度もなかった。- 国
- ベトナム
- 監督
- Hien Anh Nguyen
- 時間
- 23min
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2人のマイケル
タイ北部にあるミャンマーとの国境の町メーソットとウンピアム難民キャンプを舞台に、2人のマイケルに焦点を当てる。同じロヒンギャ※でありながらも、経済的な状況も育ってきた環境も異なる2人は、それぞれ生活に苦労しながらも、タイとミャンマーどちらにも属さないロヒンギャとしての自らのアイデンティティを保とうと奮闘する。- 国
- タイ
- 監督
- Kunnawut Boonreak
- 時間
- 29min
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最後の世代
インドネシアの大アチェ州の沿岸村における漁業資源の減少を描く。 監督のDarang Melati Zは、漁民たちに対して丁寧なインタビューをおこない、 漁師による違法な漁業活動がもたらすグループあるいは個人への影響を明らかにする。 作品は、沿岸を破壊し、広大なサンゴ礁を死滅させ、漁獲量の激減をもたらした2014年のインド洋大地震を背景としている。 爆発漁法中の事故で両脚を失った漁師へのインタビューを通して、 地域の漁業社会が直面する厳しい現実と不安が描き出される。- 国
- インドネシア
- 監督
- Darang Melati Z / Riza Andrian
- 時間
- 13min
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命を守るマングローブ
ミャンマーの北西部沿岸地域のラカイン州の岸部の村落は、毎年、洪水とサイクロンの被害にさらされてきた。 Malteser InternationalとMangrove Service Networkは、 2008年から2011年にかけて、シットウェというタウンシップの二つの村に対して援助をおこない、 約10,000本のマングローブを植樹・育成し、これが現在5,000人以上の命を守っている。 海岸沿いの風景をアクセントとして挿入しつつ、この作品は、環境変化によって深刻化する災害リスクを軽減するための、 マングローブ林復元の重要性を映し出す。 とりわけ、共同体を守り助けるための環境重視の構想において、村の女性たちがいかに重要な役割を 果たしてきたかを、繊細に描き出す。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Philipp Danao / Khin Myanmar
- 時間
- 15min
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おじいちゃんの水路は永遠にふさがれた
監督のSupaparinya Sutthiratは観客とともに、かつては水上交易の水路として使われてきたピン川を下る船旅に出る。 スクリーンは、現在の川の様子と祖父の代にあった風景とを並べて映し出しながら、変わりゆく川べりの風景に思いをはせる。 1958年のプーミポン・ダムの建設によって、風景は大きく変わってしまった。 監督は、現代のピン川を下りながら、観るものを、過去を理解し、現代社会の問題を見据える旅に誘う。 小さなダムや水門を通り、水源からプーミポン・ダムへ次々と連なる堤防に沿って映し出される映像は、スプリット・スクリーンという革新的技術を駆使しつつ、 川の変化がもたらす衝撃を位置づけるクルージングの旅へと、観るものを連れて行く。- 国
- タイ
- 監督
- Som Supaparinya
- 時間
- 15min
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沈黙の夏
この作品は、ベトナムにおける人間社会と環境の関係を描いた複数の物語で構成される。 町中の公園では、夏は繁殖期であるはずなのに、人々はセミや虫の鳴き声を聞くことがない。 田舎の田園地帯では、殺虫剤や除草剤が振り撒かれ、子供達はもう自然が奏でる生命の声を聞くことがない。 実験室では、昆虫学者が近い将来の絶滅を怖れてセミやコオロギなどの標本を集める。 このドキュメンタリーは、ベトナムの風景の中に起きている変化を、痛切に映し出している。- 国
- ベトナム
- 監督
- Mai Dinh Khoi
- 時間
- 25min
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山に響くこだま
タイ北東部、幹線道路からはるか奥地の、電気すら通らない村で暮らす “PgazK’Nyau”(素朴な人々)と呼ばれるカレン民族の村人たちに焦点をあてる。 取り巻く自然のなかで、かれらはどのように生き、何を考え、何を信じ、何を守ろうとしているのか。 Jirudikal Prasonchoomは、その繊細な手法で、かれらの信仰、世界観、調和、自然を護る方法を、映像として捉える。 これと並行して、作品では、かれらの森を国立公園にし、かれらの土地にダムを建設しようとする政府の思惑が描き出される。 映像は、周囲の自然との関係のなかで生きる人々と、地域の開発を正当化する政府の手法との対峙が生み出す緊張を描きだしている。- 国
- タイ
- 監督
- Jirudikal Prasonchoom / Pasit Tandaechanurat
- 時間
- 19min
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パマナ・遺産
先祖代々の土地を失う危機にあるクエゾン地方のアグタ・ドゥマガットレモンタードという高地先住民族の物語。低地の住民による開発計画により、社会・政治面、経済面、そして環境面で高地アグタと低地の地域双方に影響が出ている。アグタの住民は、長年にわたる圧政と疎外から自分たちの権利を守るために闘ってきた。祖先から受け継いだ文化の継承者としての次世代を育てるため、自らの強い意志により、学問と文化的アイデンティティーを教える場としての学校を設立し奮闘する様子を繊細に描き出す。- 国
- フィリピン
- 監督
- Giselle Joyce Nadine de la Peña
- 時間
- 18min
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路上にて
ホーチミンの賑やかな通りで生計を立てる若い3人を追う。ディエンは、アイドルを夢見て、歌い、踊り、飴を売る。ビィとティのカップルは、生活費のために路上での仕事を続けている。ストリートチルドレンとして生まれ育つ子供たちの姿も描かれる。ドキュメンタリーは観るものに問いかける、この状態に終わりはあるのだろうか、と。- 国
- ベトナム
- 監督
- Mycuoung Le
- 時間
- 16min
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タイのビルマ人
このドキュメンタリーは、ビルマから出稼ぎにきた労働者に焦点を当て、彼らの仕事と暮らしの様子を描く。ジェットというビルマ人労働者は、トム・ルアッド・ムーという店で働いている。毎日20時間働きづめのジェットの日常を映し出す。- 国
- タイ
- 監督
- Kantayalongote Suree
- 時間
- 13min
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おもいやりを
テイは“ガトゥーイ”と呼ばれるトランスジェンダーの10代の少年。“ガトゥーイ”はトランスジェンダーでの女性志向、第三の性と形容されることがある。このドキュメンタリーでは、テイが通うクリスチャンスクールで、テイのトランスジェンダー性が受け入れられていく様が語られる。テイとタイの周りの人たちを見つめることにより社会で個々のジェンダーがどのように表現されているか複数の視点を描く。- 国
- タイ
- 監督
- Panu Saeng-Xuto
- 時間
- 25min
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カンボジア 赤線地区での暮らし
このドキュメンタリーは、プノンペンで性産業に従事する4人の生活に焦点を当てる。彼女らのほとんどは、自分の家族から追い出されプノンペンにやって来て、性産業従事に行き着いた。ここで彼女らが日々直面する差別を繊細に描き出す。性産業に従事するということは、ギャングによるレイプ被害、性暴力、ドラッグ、警察による検挙という危険と隣り合わせを意味する。このドキュメンタリーを通じて、カンボジアの現代社会における性産業従事者の日常を垣間見ることができる。- 国
- カンボジア
- 監督
- Hem Vanna
- 時間
- 13min
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ザ・クリニック
このドキュメンタリーは、45歳になる医者とその患者との関係を描く。主人公の医者は、ミャンマーの社会主義政権下で育ち、医師の教育をうけ、町医者として20年以上患者を診続けてきた。彼のもとにやってくる患者たちはそれぞれに問題を抱え、一方で彼も彼自身の葛藤を抱えている。主人公のジレンマに苦悩する様子に沿ってドキュメンタリーは進んでいく。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Aung Min
- 時間
- 20min
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ガラス・マン
カウンテッは20歳の青年だが、身長は110センチ余りしかない。骨粗しょう症に苦しむカウンテッの骨はガラスのようにもろく、生まれてから40回以上も骨折を繰り返してきた。子供のころは外に出るのが怖く、自分の境遇に落ち込むばかりだったが、障がい児の特別支援学校に通い始めてカウンテッは人生への見方と考え方を変える。- 国
- ミャンマー
- 監督
- Zay Yar Aung
- 時間
- 20min
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ゆりかごを求めて
マニラから車とフェリーで6時間、先住民マンギャン族が暮らすミンドロ島。そこでは母親たちは危険をはらむ伝統的な方法で出産をし、現代医学の出産技術に頼るのが容易ではない現実がある。そんななかで、ある単純な発想に基づく解決策が母親たちの死亡率を下げた。- 国
- フィリピン
- 監督
- Jewel Ranier Ocampo
- 時間
- 20min
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老いゆくバンコク
タイにおいても高齢化は大きな問題となりつつあるが、政府は老人福祉に有効な政策をいまだ提示できていない。84歳になる老女ウードはその高齢にもかかわらずひとりで何とか暮らしていかねばならない。かつて62歳まで映画、テレビコマーシャルの女優として活動してきたウードは自立しているようではあるが、図らずもこのドキュメンタリーは彼女の抱える孤独を映し出す。- 国
- タイ
- 監督
- Yanin Pongsuwan
- 時間
- 20min
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雨の日に
ハノイの旧市街、多くの家族が寄り合って住んでいる一本の細い路地に、ある母親と二人の息子たち、上の息子の家族が住んでいる。失うものばかりの人生で、過酷な労働の日々を送ってきた母親だが、老年を迎えてもなお、自身の生活のために、精神障害を抱える息子のためにお茶を売り続ける。- 国
- ベトナム
- 監督
- Nguyen Anh Phong VY
- 時間
- 12min