タイトル | 私の足 |
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監督 | Khon Soe Moe Aung |
制作国 | ミャンマー |
VDP上映年 | 2015 -越境- |
上映分数 | 16min |
使用言語 | ビルマ語 |
字幕 | 英語/日本語 |
タグ | カヤー州, 武力衝突, 民族対立, 義足, 退役軍人 |
作品紹介
ミャンマーのカヤー州では、60年以上に渡り異なる民族の武装勢力が独立を求めてミャンマー軍と戦ってきた。敵味方の区別なく、年間約100足の義足を退役軍人たちに提供している退役軍人による義足の作業場に焦点を当てる。
Khon Soe Moe Aung
監督
ミャンマーのカヤー州在住。環境団体や若手と共に制作を行っている。
監督からのメッセージ
60年以上、私の州(カヤー州)では内戦が行なわれており、多くの人権侵害が起きている。私たちは移動、言論、労働、信仰の自由、その他の多くの自由を失った。内戦によって私たちの世代は、質の高い教育、医療、情報、良い生活のための経済基盤やその他の多くにアクセスがない。そのため最近ではカヤー州の住民も、民族武装勢力の一般の兵士やミャンマー軍の一般の兵士も戦争を望んではいない。戦争の代わりに、次世代のため、社会が良くなるために平和を望んでいる。
ロイコー市の近くには義足の作業場があり、今は元カレンニー民族人民解放戦線(KNPLF)の兵士が作業場を運営している。彼らは脚を失った人々に差別なく無償で義足を提供している。作業場の運営者たちには障害があり、戦争ではなく平和への切望を表現するためには、彼らを主題にした映画を作らなければと思い立った。KNPLFの兵士と、カレンニー民族進歩党(KNPP)の兵士と、ミャンマー軍の兵士は過去に戦闘し、何人もの兵士が戦争のために自らの身体を犠牲にしなければならなかった。しかし、現在の状況下では、作業場で顔を合わせる時、お互いに同情し共感し合い、修復のとき助け合っている。彼らは脚を失っても、他の人々の前に立ち手助けすることをやめない。彼らの暮らしを見ることで私は大いに励まされ、どんな状況下でも諦めないことを学んだ。私は彼らを主題にすることで、言葉にしないでも彼らの表情や行動から平和への切望を表現することができ、作品は力強いものになると信じていた。最後にこの作品はヤンゴン映画学校とSearch For Common Groundの援助によって作ることができた。私個人も戦争よりも強く平和を望んでいるし、また、何十年も戦争の影響を受けてきた私の州の住民全員も同じく平和を望んでいると信じている。