タイトル | 鉱脈 |
---|---|
監督 | Htet Aung San, KO JET, Phyo Zayar Kyaw |
撮影地 | カチン州パーカン |
制作国 | ミャンマー |
VDP上映年 | 2016 -日常生活のポリティクス- |
上映分数 | 31min |
使用言語 | ビルマ語 |
字幕 | 英語/日本語 |
タグ | カチン州, ヒスイ採掘, 労働, 搾取 |
作品紹介
採掘所を舞台に、ヒスイの採掘を行う労働者が直面する危険に焦点を当て、ミャンマーのあまり語られることのない現実を描く。
Htet Aung San
監督
1993年生まれ。ミャンマーのヤンゴン出身。2014年ダゴン大学を卒業。2015年にThe Human Dignity Film Instituteにて映画制作を学ぶ。2016年にミャンマーのヤンゴンで開催された国際人権映画祭にて「鉱脈」が選出され2つの賞を受賞した。
KO JET
監督
1990年生まれ。ミャンマーのマンダレー出身。2012年にマンダレーの国立文化芸術大学を卒業。2015年にThe Human Dignity Film Instituteにて映画制作を学ぶ。
石坂 健治
日本映画大学教授、東京国際映画祭シニア・プログラマー
ミャンマーにおけるヒスイの採掘現場が“ゴールドラッシュ”“黄金狂時代”の様相を呈していることは、近年いくつかの映像作品から窺い知ることができる。台湾に住むミャンマー人監督、ミディ·Zの「翡翠の城」(2016年)などが知られているが、本作はそれに匹敵する優れたドキュメンタリーである。とくに映像的なセンスは今回の応募作の中で一頭地を抜いており、観客をいきなり映画中の世界に連れ込む力量は「三里塚」シリーズ(1968-77年)の小川紳介(1935-92年)を思わせる。夜中の採掘で無数の懐中電灯の光が明滅している冒頭から観る者はぐいぐい引き込まれ、土砂崩れの現場から立ち昇る土煙に走り寄り、轟音を立てて現場に向かう2人乗りバイクを追走するカメラの躍動感に圧倒されるなか、死者が出るほど過酷な労働の実態が浮かび上がってくる。